映画インサイドヘッドを観に行ってきました。
夫と4歳の娘とともに新宿のバルト9へ。
ここは吹き替えだと3Dしかなかったのが残念。子供に3Dメガネはちょっと大変です。3Dメガネを受け取るときに子供用をください、というとツルに装着してメガネが外れないようにするヒモをくれます。ただメガネ自体は大人用なのですぐにずり落ちてしまうため、結局は私が手で持っていました。子供用の3Dメガネを持っている人は持っていったほうがいいでしょう。
・・・そんなことはどうでもいい!私は声を大にして言いたい!!
子育て中のみなさん、そして育てられ中のお子様方!!ぜひ映画館で一緒にこの映画を見てください!
映画のあらすじ
いつでも笑っていたいのに、なぜカナシミは必要なの?
11才の女の子、ライリーの頭の中に存在する5つの感情たち—ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、そしてカナシミ。彼らは、ライリーを幸せにするために奮闘の日々。だが、ライリーを悲しませることしかできないカナシミの役割だけは、大きな謎に包まれていた…。そんなある日、見知らぬ街への引っ越しをきっかけに不安定になったライリーの心が、感情たちにも大事件を巻き起こす。頭の中の“司令部”からヨロコビとカナシミが放り出され、ライリーは2つの感情を失ってしまったのだ! このままでは、ライリーの心が壊れてしまう! 果たして感情たちは、ライリーの危機を救うことができるのだろうか? そして、カナシミに隠された、驚くべき<秘密>とは…?
※公式サイトより引用
映画を観て気付かされること
人はその時の感情に合わせた発言や行動をします。
その感情はその人の中の「正義」を基に湧き上がってくるものです。
これらの行動の結果「思い出」が生まれ、その思い出が積み重なっていくことで経験となり、その人の人格が作られていきます。
11歳の女の子、ライリーの頭のなかからアクシデントで「ヨロコビ」と「カナシミ」がいなくなると、ライリーの楽しい毎日も急変してしまいます。それはライリーが表現する「自分」が変わってしまったことによって周囲の反応も変わってきてしまうことから起きたことです。
ポイントはライリーそのものが変わってしまったわけではなく、「ヨロコビ」「カナシミ」が欠如することで感情表現が変わってしまったことです。
人というのは相手の内面まで知ることはできません。「相手がどう自分を表現しているか」を知るのみなのです。
また、この映画ではライリーの「インサイドヘッド」だけではなく、パパやママ、学校の先生、友達のインサイドヘッドも見せることで自分だけではなくあらゆる人に同じように感情があるという当たり前の事を再認識させてくれます。
映画を観た時の娘の反応
スリルあるシーンの時にちょっと悲鳴を上げた時がありましたが、
最後のほうで大号泣。映画館の中で声を上げて泣いてしまいました。
それはゾウのビンボンが消えてしまう時。
ビンボンは3歳のころ、動物にはまっていたライリーが大好きな動物を掛け合わせて創り出した“空想上のともだち”。見た目は猫や象で綿あめのような肌感、さらに鳴き声はイルカで、涙はキャラメル味のキャンディ。ヨロコビ、カナシミが、頭の中の司令部から放り出された先で出会う。
※公式サイトより引用
11歳になったライリーはビンボンのことを思う事もなくなり、ビンボンは彼女の頭の中をさまよっています。
そのビンボンが最後に自らを犠牲にして、思い出ごと消えていくのですが・・・
そのシーンをみながら号泣してしまったのです・・・。
とりあえず「だいじょうぶだから!!」となだめてなんとか落ち着かせました・・・。ふう。
家族で人の心について話し合う
映画を見終わったあと、自宅でそれぞれの感情について話し合いました。
ヨロコビ・カナシミ・イカリ・ムカムカ・ビビリ・・・
どんな時にそう感じるか、感じた時にどんなふうに表現しているか、相手にどうやって伝えているか。
伝えた時に相手の感情はどうなるか。
そんなことを話しました。
娘は
「叱られた時にカナシミがいた」
「お友達に椅子を取られた時に、ムカムカしてイカリが出た」
「おいしいものをたべてヨロコビがいっぱいになった」
など、当たり前のことのようでいて、深く考えることがなかった自らの感情について改めて考えてみたようです。
そして、自分の態度によって、相手にはどんな感情が生まれるかシミュレーションしてみました。
例えばお友達に椅子を取られた時。
・ムカムカしてイカリが出たら?
・お友達の「イカリ」が怖くてビビリの気持ちが出たら?
・カナシミを感じたけど、席をどうぞって譲ってあげられたらどんな気持ちになるか?
娘の選択は
「おともだちにどうぞって席をゆずってあげたら、おともだちもパルリ(娘の名前)にごめんねってカナシミの気持ちもでてくるし、うれしくなって「ヨロコビ」もでてくる。そしたらパルリも「ヨロコビ」になる。」
正解はありませんが、こうした意識をすることで相手の気持ちに寄り添って、自分なりに良い行動に結び付けられるようになるのではと思います。カナシミがあるからこそ、ヨロコビも強く感じられる。そんなことも毎日の出来事からも意識できるようになってきました。
このようなことは学校で教えてくれることではありません。
そして、私たち大人も子どもの感情を考え、上手に表現をしていきたいものだと改めて思いました。
子育てだけではなく、普通の生活をしていく上でもとても大切なことですよね。
映画館で気になったこと
感動して泣いている人がいっぱいいました。
その中でも一見強面のいかついお兄さんがしきりに涙を拭っているのをみました。
小さい時からの感情の積み重ねで性格や人生が形成されていくさまをこの映画では上手に表現しています。
映画の中でもまだ11歳なのにアイシャドウをつけて学校に来るちょっと生意気な女の子もいたのですが、その子の「インサイドヘッド」では
本当はビクビクしながらすごしているけど、アイシャドウをつけて大人っぽく見せている・・・
という内面が出ていました。
この方もこんなに怖そうなファッションや顔つきをされているのも何らかの「ビビリ」や「カナシミ」の感情が働いた結果もあるのかな、と 勝手に妄想していました。
娘がまた泣いた
夜寝るときに、娘がまた泣きました。
ビンボンが消えるシーンを思い返したようで、
「いろんな思い出を忘れたくないーー!!」
と号泣し始めました。
思い出の全てを覚えておくことは不可能です。
でも、忘れられてしまう思い出の数々もその人の人生を少しずつ形成していきます。
とりあえず
「毎日を大切にすごしていこうね。一つ一つの出来事に「ヨロコビ」や「カナシミ」がいることを忘れないでね」
と伝えました。
娘に伝えた言葉ですが、そのまま自分にも当てはまりますね。
早いうちにこういうことを意識しておくことはとても大切だとわたしは考えます。
いつも娘には伝えていたつもりですが、こうして映像で見るとよりわかりやすいです。
この世界に没入するためにも映画館で見ることをオススメします。ピクサークオリティの素晴らしい映像も存分に楽しめます!